除雪電車

世界に誇れる日本の新幹線のすごさとよわさ④ ~鉄道は足もとから~

日本の新幹線の弱みについてお話しています。前回は“最高営業速度”の切り口からでしたが、今回は“線路の弱さ”です。

新幹線の最高営業速度の引き上げには、騒音など克服しなければならない障壁が色々とあります。隠れ農業国であり広い起伏があまりないフランスのようの国と違い、狭く起伏が激しい国土の日本ではかなりの制約があります。東京や大阪のような都市圏を離れると車窓からは田んぼが広がってのどかな風景が…とは言っても、新幹線の沿線には民家があり騒音問題は深刻です。今は日々の研究の成果のお陰で、スピードアップと低騒音化を実現してきました。さらなる高速化には、1970年代の当時公害大国だった頃に作られた厳しい騒音基準をクリアしなければなりません。北海道新幹線の札幌延伸までにはその基準をクリアして時速360㎞運転を実現して欲しいものです。
少し話がずれましたが、日本の新幹線はそもそも線路の設計が悪いのです。東海道新幹線が開業した50年以上前は、時速200㎞超の高速鉄道は未知の世界でした。冬になると関ケ原あたりは積雪に見舞われ、新幹線がスピードを落として運転して遅れが発生していることが度々あります。豪雪地帯を走る東北新幹線や上越新幹線などと違い、東海道新幹線の車両は雪に強くありません。ですので、線路に積もった雪をスプリンクラーで水を撒いて雪を溶かしています。「じゃあ、それで問題ないじゃない。スピードを落とす必要はないじゃない。」という声が聞こえてきそうですが、実はそのスプリンクラーが撒く“水”に問題があるんです。東海道新幹線は、多くの区間で土を盛って高架作る“盛土”という方法で建設されました。土を盛ったその上にバラストと呼ばれる砂利を乗せ、さらにその上に線路を敷いています。なので、雪を融かそうと大量の水を撒いてしまうと盛土が崩れてしまうため、たくさんの水が撒けず、安全なスピードまで落としているんです。高速鉄道に初挑戦の東海道新幹線だったからこその弊害と言えますね。もちろん、東海道新幹線以降に建設された他の新幹線ではその反省を活かし、コンクリートの高架橋やバラスト(砂利)を使わないコンクリートで線路を固定するスラブ式軌道など、路盤を強化する方式を導入しています。

次回は線路の分岐“ポイント”についてお話したいと思います。

では、また!

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